2020年5月8日金曜日

スイート・ホーム / 原田マハ





原田さんの作品にしてはとても、ほっこりするお話の一つだと思います。小国なすみ享年45歳。彼女はとても元気だし、死ぬことなんて考えてなかった。でも、ある日自分がガンであることを知る。彼女に関わってきた人たちは、皆、まさか彼女が死ぬなんて考えもしなかった。でも、彼女のことを考えると、どういう訳か楽しい思い出がよみがえったり、ケンカしたこととか色々思い出される。本人よりも周りの人間が気を使ってしまうくらい彼女は明るかった。私はこのお話を読んでいてなんというか、人って一人で死ぬわけではなくて、誰かに見送られながら死んでいくんだなって、改めて感じました。もちろん、なかには誰にしられるでもなく、ひっそりと亡くなってる方もいらっしゃるでしょう。死を考える時人はこんなに強くなれるんだってことを主人公は教えてくれます。原田さんのアートミステリーも好きですが、ほっこり温かいお話もとても素敵でした。周りの人たちのそれぞれの愛のカタチも好きになりました。
愛にちょっと飢えてるかなって思ったら、この作品をおススメします。



<きょうのつぶつぶ>

私個人的にはきっと夫より先には死なない気がしてます。だってストレスフリーな毎日を送っているからです。世の中コロナのことで大変なことになっていて、外出も自粛しなくてはならないけど、私はもともと家にいることがそんなに苦痛ではないので、読書してみたり晩御飯のレシピ考えてみたりと楽しんでいます。今日ご紹介させていただきました作品は人の死についてでした。いつかは誰もが死を迎えるのですが、どんな死に方にせよそれがその人の運命だったのだと思うしかないところもあると私は思います。たとえ、突然の死だったにしても。病気であれ、なんであれ愛する人が亡くなるというのはとても辛いですが、それでも残された者たちは生きていかなくてはならないのです。その人の人生を振り返りながら。ちょっと暗い話になってしまいましたが、人間いつどうなるかなんて誰にもわからないので、その時々を一生懸命に生きていきたいと思います。

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