2024年8月18日日曜日
みかんとひよどり 近藤史恵
二回目の再読。初めて読んだ時は、とても面白くてどんどん読んでいってしまったけど、今回は再読ということもあって熟読した。ジビエと一言に言っても猟からはじまり、仕留めた動物のさばき方で味は変わるとか、どれくらい保存がきくのかとか色々勉強になった。ジビエは鴨しか食べたことないので、今年の秋くらいにジビエ料理を食べに行きたいと思わされた。舞台が京都ということもあって、地元が京都なのでとても親しみをもって読めた。手元に置いておきたい本になりそう。
お探し物は図書室まで 青山美智子
私が利用している図書館にもコミュニティ会館の中にあって色々催しがある。連作短編小説で私が共感出来たのは「夏美」の章。私には子供はいないけど、夏美は偉いなあと思った。世の中のお母さんは大変な思いをして子育てしているのんだなあって改めて敬意を評する。私も子供がいたらこんなにのんきにブログなんて書いてる暇はないと思う。お母さんは偉いの一言に尽きる。
2024年8月17日土曜日
展望台のラプンツェル 宇佐美まこと
格差、いじめ、人間関係、家庭内暴力などなど今日的テーマが主で読んでいて苦しかった。登場人物の繊細なところを上手くまとめられているのはお見事。各章ごとのエピソードも良かった。ただ、内容が内容だけに苦しい気持ちはいつもある感じ。特にいじめの話はつらかった。そういうこともあって途中で読むのをやめてしまった一冊。
キッチン常夜灯 長月天音
自信のない人たちのおはなし。田舎から東京に出てきたはいいけど、大した仕事をしていないと感じたり。なかなか自分の思う人生を送れないでいる人たち。そんな人たちを癒してくれるリストランテがキッチン常夜灯。シェフの作りだすあらゆる料理がその人たちを元気にしてくれる。こんなキッチンがあったら毎日行きたくなる。
はーばーらいと 吉本ばなな
綺麗すぎる海辺の町に育った幼馴染のつばさとひばり。つばさのお父さんは窓から飛び降りた青年の下敷きになって亡くなる。ひばりの両親は自然派に拘ったとある宗教に入信してしまう。でもつばさはそこから逃げたかった・・・。宗教というのはとても難しいテーマ。吉本ばななさんの作品はスピリチュアルなものが多いけど宗教まで来たかって感じ。
2024年8月16日金曜日
赤と青とエスキース 青山美智子
メルボルンの若手画家が描いた一枚の「エスキース」ジャック・ジャクソンという画家を中心とした連作短編集。かと思っていたら、エピローグで綺麗に繋げていく。登場人物がバレないようにしっかりミスリードされていて良かった。ジャック・ジャクソンという画家は何を描きたかったのか。モデルになった女の子は留学生で極貧。期限まで生き延びられるかも危うい。でも期限付きの恋人が出来て少し自分の生活がキラキラしてくる。私だったら、どうしてたかな?メルボルンには行ったことないけど一度は行ってみたいな。地球の裏側の世界。オーストラリアは親日家が多いので生きやすいと聞いた。いつか行ってみたい。
2024年8月15日木曜日
縁結びカツサンド 冬森灯
この方の作品は初めて読みましたが、とても読みやすかったです。商店街にあるパン屋さん「コテン」にまつわるお話で、
どれもおいしそうでした。三代目は試行錯誤していろいろなパンを作るもなかなか売れない。いつも二代目の父のパンが売れていくことに、ガッカリしてしまう。でもある日ある人のヒントで最高のパンを作ることができる。
先代の名づけた「コテン」は古典の意味なのか、それとも何か意味があるのかそこもなかなかわからないところが、また読書欲を掻き立てられる。とてもよく出来た作品だと思います。
猫にならって 佐川光晴
猫をかっているので自然と猫のお話には手が行きます。日常の日々の暮らしとか書いてあるので、とても読みやすかったです。
ちょっとドラマ仕立てになっているところが好きですね。個人的に「それぞれのスイッチ」が好きです。猫って不思議な生き物ですよね。
犬とはまた違って気ままでマイペース。寝たい時に寝て、ごはんが欲しい時は飼い主に訴える。今まで4匹ほど猫を飼ってお空へお見送りしましたが、
それぞれ性格があって面白かったです。また猫に関わる本を見つけたら読んでみたいです。
こちらの作品はあくまでも猫目線な気がします。人ではなく、猫の目線。なんていうか読んでいて、自分も猫になった気分になりました。
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